原因→途中経過→結果

物事は、原因→途中経過→結果、という過程を経て起こります。

物事がうまくいかない理由は、何が原因なのかという全体像を見ずに、いきなり途中経過や結果だけを変えようとしているからではないか、と最近よく思うようになりました。

例えば、風邪をひいて熱が出て苦しかったとします。

・風邪→発熱

この因果関係だけに着目すると、苦しい熱を下げる方法は、風邪薬を飲むか、解熱剤を飲むか、くらいしかありません。しかし、風邪になった原因は何かと考えると、その選択肢が広がります。風邪の原因は、休養不足だったり、ストレスだったり、いろいろありますが、ここでは栄養不足がその原因だと考えてみます。

・栄養不足→風邪→発熱

栄養不足という原因が見つかったことで、熱を下げる方法として、栄養のあるものを食べるという選択肢が出てきます。栄養不足の、さらにその原因は何かと考えると、

・食生活の乱れ→栄養不足→風邪→発熱

などが見つかり、熱を下げる根本的な方法として、食生活を改善するという方法が出てきます。もっと深く原因を探ると、

・自分を大切に扱っていない→食生活の乱れ→栄養不足→風邪→発熱

といったことに気づくこともできます。てっとり早く発熱を抑えようと思ったら、風邪薬や解熱剤を使うこともできますが、原因が変わらないまま結果だけを変えようとしても、またすぐに風邪をひいてしまうのがオチです。根本的に結果を変えようと思ったら、時間はかかりますが、深い原因までたどり着きその原因の方を変えていくしかありません。また、発熱という結果には善悪は無く、上記の原因から結果までのプロセス全体がうまく回っていないということを示すサインにすぎないのだと思います。無理に結果だけを変えようとして解熱剤に頼っても、かえって風邪の治りが遅くなります。これらをまとめて一般化すると、こんな感じです。

・物事は、原因→途中経過→結果、というプロセスを経て起こる。

・結果の側は、具体的で目に見える。原因の側は、抽象的で目に見えない。

・結果に善悪はない。悪いことのように見える結果は、全体のプロセスと自分の価値観が合っていないことを示すサインにすぎない。

・結果や、結果に近い途中経過だけを変えようとしても、不自然でうまくいかない。

・原因の良し悪しを直接見ることはできない。変えることができるのは原因だけだが、それを見ることができるのは結果だけ。

・より深い原因を変えることで、より根本的に変化することができる。

・原因の深堀りを突き詰めると、心理学や宗教や哲学に行き着く。

今後のブログでも、このことについて時々ふれていくと思います。

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