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アンパンマンのエネルギー構造の考察

 おなかのすいた人に自分の顔を食べさせてあげるという独自のキャラクターで
多くの人に愛されているアンパンマンであるが、彼の生体には謎も多い。
その謎の一部を、自分なりに考察してみようと思う。

 ここでは、下記の6つの事実をもとに、 アンパンマンのエネルギー構造を考えてみる。
 (1)顔の表面が濡れるとすぐに力が出なくなる
 (2)新しい顔に変えると再び力が沸いてくる
 (3)ものを食べる代わりに毎日アンパンを交換する
 (4)顔の付け替えの際、古い顔はポロッととれ、新しい顔が高速回転後に固定される
 (5)新しい顔に取って代わられた古い顔はしばらくすると自然消滅する
 (6)アンパンマンのアンパンには勇気の花の蜜(汁?)が混ぜられており、
   これが入ってないと力が出ない

 まず、(1)(2)(3)の顔交換システムから、アンパンマンの本体は胴体であり、 顔のアンパンはエネルギー供給部分であることに異論は無いと思う。
 すると、最初に考えるべきことは、 どうやって顔と胴体が接続されているのか、ということである。 (4)のようにスムーズに顔を交換するためには、 図1のように先端のとがった回転軸が出入りする構造が、 最も合理的であると私は考える。 顔交換の直前に、今まで顔を支えてきた軸が一旦胴体に引っ込み、 固定されなくなった古い顔を新しい顔が弾き飛ばし、 そこですかさず回転軸が新しい顔を突き刺して、 顔交換が行われるのである。

アンパンマンの構造図1
図1:アンパンマン内部のエネルギー吸収軸


 さらに、通常の活動時に顔面の回転のずれが見られないことや、 エネルギーの吸収効率を考えると、 図2に示すように、 この回転軸からさらに触手が伸びていると推測される。 この触手が、 植物の根のように、アンパン全体からエネルギーを吸収するのである。 また、顔交換の高速回転後に回転を止めて顔を正面向きに固定する役割も、 この触手が担うことができる。

アンパンマンの構造図2
図2:アンパンマン内部のエネルギー吸収触手

 以上の考察によってエネルギー伝達構造が推測できたが、 次により重要なエネルギー発生機構を考えようと思う。 ここで注目したいのは、(5) 新しい顔に取って代わられた古い顔はしばらくすると自然消滅する、 という事実である。 自然に消滅するというのは、 数時間以内には消えてなくなる(おそらく気体になる)ことと考えられ、 これは顔は胴体から離れてもエネルギー発生反応を継続していることを意味している。 つまり、触手はエネルギー発生反応を起こしているのではなく、 勝手に起こる反応を制御しながらエネルギーを吸収しているのである。 では、そのエネルギー発生反応はどうやって起きているのだろうか? その答の鍵をにぎるのが(6)の勇気の花である。

 上記の考察と(6)アンパンマンのアンパンには勇気の花の蜜(汁?)が混ぜられており、 これが入ってないと力が出ない、 という事実から、 エネルギー発生反応の根本原因は勇気の花の蜜であると言える。 勇気の花の蜜には、 有機物と反応してエネルギーを発生させ、 燃焼反応のように連鎖的に反応を進める効果があるのだろう。 あんこの代わりにクリームを使った場合等に 本来の「元気百倍」に及ばなかったというエピソードから、 あんことの反応効率が特に良いと考えられる。 顔が濡れると力が出なくなるのも、 過剰な水分によってこの反応が阻害されるためであろう。 毎回バイキンマンに顔を濡らされて、その度にジャムおじさんが新しいアンパンを焼くやり方を 非効率だと感じ、アンパンのスペアを持っていればいいのに、と 感じた視聴者も多いと思うが、そうはできない理由がここにあるのである。 仮にスペアを準備したところで、 勇気の花の蜜の反応が勝手に進み、 何の役にもたたずに静かに消えていくのである。

 以上の考察より、 今まで明らかにされることの無かったアンパンマンのエネルギー構造について、 ひとつの合理的な可能性を提示することができた。 読者の皆さんには、 今後アンパンマンを見る際、 彼の外見的な活躍だけを見るのではなく、 内面(エネルギー吸収触手)のことも想像しながら見ていただければ 幸いである。